追記

教養の先を求めて

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2010年01月24日 [長年日記]


2009年12月29日

_[読書会]政治哲学読書会おわり

■政治哲学読書会

2009年半年間におよぶ読書会、参加された方々、本当にお疲れ様でした。
ご参加頂きありがとうございます。
これも一人一人のみんなが参加したから実現したものであって、参加された方は誇らしく、「自分の」読書会なのだと言いましょう。
この読書サークルには名前がありません。固定したメンバーもいません。主張するメッセージもありません。学ぶ志をもった我々がたまたまその公共空間に立ち現れて、実現される、一回きりの演劇なのです。

参加できなかった方も、この機に今回取り扱ったテキストを読まれる良い機会かと思います。
シミュット『政治的なものの概念』、ウェーバー『職業としての政治/職業としての学問』、アーレント『人間の条件』、ホッブズ『リヴァイアサン』、ロック『統治論』、フーコー『監獄の誕生』、ハーバーマス『公共性の構造転換』
これらの本をおさえた我々として、政治哲学の基礎の基礎ぐらいまでは、遠慮がちにも学んだと言えるのではないでしょうか。
正直、読み切れなかった本もあると思うので、これからはこの読書会を肥やしとした復習を個人個人していきましょう。
この過去の読書会の位置づけは、これからの自分の行動に示されます。
そして、人はそう簡単に変わるものではありませんが、このような強度の高い本を読み続けることで、何か僕らの魂が磨かれていくことを願います。
それが嘘であるあることは明らかであり、この非生産的な、あまりにも不毛な学びを続けることの意義は悲しいかな全く見つかりませんが、それでもこの神話を読み続けることで、何か、僕らの人生が豊かになれることを祈りましょう。

昨日は、忘年会として大変楽しい時を過ごしました。
全五回の読書会で、各テキストの著者の国の料理店をまわってきましたが、行き着く最後は、日本でした。
美味しい日本酒を堪能し、最高にハッピーな気持ちになりました。
そうして、この政治哲学読書会は終わります。

さて、来年2010年、我々の学びは終わることがありません。

■宗教学読書会

2010年1月25日より第一回「宗教学読書会」を始めていく予定です。
宗教学読書会で取り扱うテキストは全6冊を予定していますが、未だに3冊しか決定していません。
その3冊はウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』、デュルケム『宗教生活の原初形態』、フレイザー『金枝篇』です。(何月かは未定)
そこで、読書会第一回目のテキストは、これから学ぶ「宗教学」を俯瞰するために下記の本を読みましょう。

テキスト:島薗進『宗教学の名著30』(ちくま新書)

僕はこの名著30シリーズは全部持っており、大変助けられています。
軽い新書で読了すること自体はすぐできると思うので、その間の時間を使って今までの政治哲学読書会で読み切れなかった本も個人個人読んでいきましょう。

では、良いお年を☆

以下まとめ。

第一回宗教学読書会
日時:2010年1月28日18:45
場所:当日決定。数日前には連絡します。
料理:多国籍料理
テキスト:島薗進『宗教学の名著30』


2009年12月07日

_[読書会]第五回政治哲学読書会の予定

お待たせ致しました。
本年度最後の読書会、第五回政治哲学読書会(全五回)のお知らせです。

今回のテーマは「公共性」。
テキスト:ハーバーマス『公共性の構造転換』(未来社)
12月28日(月)18:45〜@未定(最後はドイツ料理!)

「ハーバーマスって誰?」「読んでみたけど挫折した」ってな方も大歓迎です!
「公共性って何?どうして必要なの?」という純粋な問いから出発できたらと思います。
一応、「読書会」ですので、読んだことを前提に話はされますが、すべて読めなくてもフォローできるように準備します。最低限その感覚を知ってもらうために、読んでみる挑戦はしてもらいたいですが。
最後ですので、忘年会としてもドイツ料理を堪能しましょう!

副読本として、斉藤純一『公共性』(岩波書店)を推薦。
広範にわたる「公共性」にまつわる議論の見取り図を提示されたとても参考になる本です。第二回政治哲学読書会で取り上げたハンナ・アーレントとの距離についても参考になるかと思います。
また、今までの読書会の議論では、「啓蒙」について何度も話されてきたので、その原点としてカント『啓蒙とは何か』(光文社古典新訳文庫)(訳者:中山元には何度もお世話になっているね!)も読まれてくると良いかと思います。たった20頁の短い論文です。

以上。
28日にお会いしましょう。

また、第四回政治哲学読書会、フーコー『監獄の誕生』のレジュメは以下から。

演出された「失敗」したレジュメのため、その文脈を連続性をもって読み込むことはできませんが。。
意図された、失敗した「監獄」、その効果は? そのように、「失敗」したレジュメの効果とは何であったのか? について本レジュメについては話されましたとさ。
書ききる時間がなかったわけじゃないんだからねっ(笑)

場所追加 2009.12.28

12月28日18:45-@溜池山王駅改札前待ち合わせです。
よろしくお願いします。


2009年11月08日 [長年日記]

_暗い時代

この時代は暗い。
昔がよかったということもうなずけるが、僕らはそこに戻ることはできない。脳天気に昔がよかったという人は馬鹿だ。そんなことでは生きていけないよと悲しくなる。
その通り、昔はよかったさ。だけど、だからどうした。現実的にそのような時代を復興することができるだろうか?経済的に?政治的に?彼らは口を揃えて言うじゃないか。難しいって。

僕らがまず知らなければならないことは、この時代がどれだけ暗いかということだ。そのためにも学ばなければならない。労働で時間のない人たちには伝えなければならない。あまり楽しい話でないことが恐縮だけど。悲劇の共有こそがあの暗い時代の教訓だったではないか。
この暗い時代を生き抜くために、僕らは学ばなければならない。メシアの降臨なんて待っていられない。活動しなければならない。ただ状況を眺めて殺されるのを待つつもりか?友達をもっともっとつくって、仲良くしなければならない。この仲良くするということは決して薄っぺらくてよいわけではないよ。深く一人一人の彼乃至彼女らにコミットしなければならない。そんなことができるわけないこともわかっているが、それでも頑張らなければならないんだ。相手にその気持ちが伝わらないのであれば直接言うといい。僕は君と仲良くなりたいんだと。一度失敗したところで挫けるな。何度でも繰り返せ。それがいづれ僕と君の関係性を築くんだから。何よりその友達には死んでもらいたくないだろう。

だけど、自分のことで精一杯な君はマザーテレサになることはない。精一杯自分の人生についてだけ考えて生きたらいい。どれだけ利己的だと言われたところで気にするな。君の選択は完全に正しい。毎日ご飯を食べられるような生活をして。できるだけ一人で食べることをやめて。そして自分がどのような状況になっても共にいてくれる伴侶を探せ。小さな家庭を築くんだ。君の両親はいずれ死ぬだろう。そのときに一人でいることは脆いよ。あらゆる意味で強くならなければならない。武装せよ。その武器を手にする道のりもまた長いだろうが、それこそが人生というものじゃないか。

自分一人だけでも助かりたいというなら芸術を志向するとよい。芸術はこの暗い時代を忘れさせる力を持っている。無闇に煙草をふかしている時間があれば一人で映画館でも美術館にいくとよい。特に絵画はいい。一人で一つの絵と何時間でも向き合うんだ。絵画の知識なんて何もいらない。できるだけ人のいない静かな美術館で何時間でもいるといい。
余裕がでてきて、ふとこの世界は繋がっているんだということを思い出したら、芸術家になろうとしてみるのもいい。君の活動を待ってくれている人はきっといるから。

この暗い時代に生きながらも、決して落ち込む必要はないよ。この暗さを知りながらオプティミストであれ。明るい人のまわりにいるだけでみんなが楽しくなるからね。馬鹿になれと言っているのではない。その馬鹿の機能主義的な効果を理解して、それが良いと思うならば、そう振る舞えということだ。暗い時代だからこそ光が見えるんだよ。君の活動が光となることを心から祈る。


2009年11月03日 [長年日記]

_ [読書会] 第三回政治哲学読書会のレジュメと今後の方向性について

前回の日記で告知していた第三回目のレジュメを公開。

ホッブズ『リヴァイアサン』とロック『統治二論』を読む
― 服従か、操縦か ―

あと、参加者各位、または読書会には参加できていないけどその場に参加したいという方、レジュメをGoogle docsで編集権限をオープンに共有しているため、Gmailの連絡先をご連絡ください。

本年度の政治哲学読書会自体は、残り2冊。
フーコー『監獄の誕生』(11月)/ハーバーマス『公共性の構造転換』(12月)
ですが、本読書会を通しても見てきたように、次々と読むべき本があげられてきました。(読むべき本一覧は各レジュメ参照。そこに記されている本はすべて必読?)
来年度、継続して本読書会を行うのであれば、その本決めを行う必要があります。

大きな方向性として以下の3点。
1)本政治哲学読書会で話題となった議論に沿うようなもの?
2)継続して政治哲学の読書会をする。
3)宗教学/社会学/経済学の読書会をする。

1)の場合、心理学スピンオフ読書会orレクチャー/ルソー全集読書会?/今回取り上げた人たちの他の著作/デリダ/ローティとか

2)の場合、以下のような深度で。
2.1)「自由民主主義とは何か」バーリン『自由論』から6冊ほど
2.2)「自由民主主義の制度と政策――立憲主義、代議制、政党、官僚制」ハミルトン, ジョイ, マディソン『ザ・フェデラリスト』から5冊ほど
2.3)「現代政治の諸問題――近代・啓蒙・理性、フェミニズム、多文化主義、エコロジー、戦争と平和、教育」ホルクハイマー, アドルノ『啓蒙の弁証法』から7冊ほど
2.4)「政治の省察」アリストテレス『政治学』から9冊ほど(最難関)
(数値は相対的に比重を見るためのもので、実際の数は変動する可能性大。減ることはないけど、増える方向にw)

3)の場合は未定。
ただ、政治学というものを政治学の中から学ぶことよりも、宗教学から学ぶことのほうが大事だと思っていて、社会学/経済学の読書会をする場合にも、この宗教学の読書会を優先したい。
2.4)の「政治の省察」では政治というものをあらゆる視点から見て改めて考えるための企画だけど、これをさらに豊かな意味あるものとするためにも宗教学の知識は必要。

以上。 どうする?

ちなみに、おいらは、3)が希望す。


2009年10月31日

_ [読書会] 第四回政治哲学読書会の予定

本日、第三回政治哲学読書会、テキスト:ホッブズ『リヴァイアサン』/ロック『統治二論』はお疲れさまでした。
いよいよ本読書会も順調に三回目を記録することができ、今まで読んできたシミュット、ウェーバー、アーレントを肥やしに議論が発展的に成長してきていると思います。
今回はホッブズ『リヴァイアサン』の現代的な、「リヴァイアサン2.0」的な読解の方向性としてうまく議論できてきたのではないかと思います。この方向性の今後の課題として、この「リヴァイアサン2.0」という不透明な怪物の存在を明らかにし、服従ではない形の抵抗、操縦、あるいは戦いの方法について見出せたらと思います。

レジュメはまた後で。

次回、第四回政治哲学読書会の予定について。
11月27日(金)18:45〜を予定しています。
テキスト:フーコー『監獄の誕生』

1世紀前のドイツ、4世紀半前のイギリスとを渡り、ようやく現代フランスへ赴くこととしましょう。
副読本として二冊推薦:フーコー『わたしは花火師です』(ちくま学芸文庫)/ドゥルーズ『フーコー』(河出文庫)。
前者は最近刊行されたフーコーとインタビュアーによる対話。インタビュー形式の本のため、難解とされるフーコーの著作にも関わらず、とてもわかりやすく、フーコーの生の声が記されています。
後者はフーコーが大きく影響を受けた哲学者ドゥルーズによるフーコー論。『監獄の誕生』に関係する章として「新しい地図製作者(『監獄の誕生』)」と「戦略あるいは地層化されないもの、外の思考(権力)」が参考になるでしょう。フーコー論というより、ドゥルーズ哲学について書かれている感が否めませんが、ドゥルーズによる整然とした『監獄の誕生』のレジュメは見逃せません。

では、また一月後に。
存在的に他者・異質者としてのあなたのご参加を心待ちにしております。


2009年10月10日

_ ル・クレジオ・ブーム(?)

イベントのお知らせです。

以下メール転送(微修正)

10月10日(土)に私の所属している日仏学生フォーラム主催の講演会が行われます。

詳細は以下の通りです

日時:10月10日(土)16時〜18時

場所:日仏会館(恵比寿)5階501教室

講師:鈴木雅生先生

(共立女子大学フランス語フランス文学コース専任講師)

テーマ:ル・クレジオの変容と越境

ル・クレジオは去年ノーベル文学賞を受賞しましたが、日本での認知度はまだまだこれからです。この機会にぜひ、ル・クレジオの世界を覗き込んでみませんか。

フランス文学ですが、西洋社会や西洋的思考に問題提起しているかのような、興味深い作家です。

お時間あったらぜひご来場くださいませ。

ご興味のある方は15:40に恵比寿駅でお会いしましょう。

同じく日仏会館にて、11月27日(金)にル・クレジオ×大江健三郎の対談があります。

・2009年11月27日 (金) 15時00分

・入場無料、応募、抽選制

・フランス語と日本語、同時通訳つき

[http://www.institut.jp/ja/evenements/9207より引用]

お問い合わせしたところ、応募の詳細は10月19日の読売新聞にて発表されるとのことです。 今回もまた、ジャック・アタリ氏講演会のとき同様抽選制なので、みなさんの内のどなたかが当選することを願います。

余裕のある方は、 ル・クレジオ『調書』、大江健三郎『万延元年のフットボール』を読むといいでしょう。

ル・クレジオに関しては、ここが詳しいかな。

ル・クレジオ講演会(11/29)

フィクションという探求

見つけたので、転載。 恐らく時間があれば行きます。

日時 2009年11月29日(日)15:00開演(14:15会場) 

場所 東京大学文学部(本郷キャンパス)

法文2号館2階1番大教室

    (2番大教室にて同時中継)

題目 フィクションという探求

講演 ル・クレジオ氏 

 (聞き手:中地義和教授)

 ※入場無料、同時通訳付

[http://d.hatena.ne.jp/sjllfinfos/20091129/1256100956より引用]


2009年10月07日

_ 2008年オペラ観劇

今更だけど、2008年に観劇したオペラ作品の列挙。

計11作品。まずまずの数じゃないかな。 今年2009年も終わろうとしているけど、今年も10作品以上見ることを目指そう。

強度ある感想というのはまだまだ教養が足りなくて書けないと思うので保留。とりあえず有名どころはすべて見ていきたい。 2009年のオペラ観劇リストはまた今年が終わったら。

オペラ上映会とかもやりたいと思うので、興味のある方はご連絡下さい。


2009年10月06日

_ [読書会] 「読書会」カテゴリについて

新しく「読書会」カテゴリを新設する。 カテゴリというのはむやみやたらに増やしていたら収拾がつかなくなるので、必要最低限のものを吟味しながら追加していこう。

今後とも活動として読書会・勉強会・レクチャー等の学習的活動を行っていく予定。 高校生、大学生、社会人と幅広い層の人々が参加しているので、あなたのご参加もお待ちしております。

_ 本ブログの方向性

時々軌道修正を図る必要がある。 何のためのブログなのか?

このブログは決して単に文章を書くためだけのものではない。文章を書くということだけならそんなのは日頃から書き慣れている。

本ブログのタイトルを決めたときに決めたことだがやはり、教養、果てはその先を求めて、本ブログをその表象活動としたい。

本ブログを始めた6月から学習のために本当に忙しくなっているが、それから4ヶ月が経過してこのような状態に慣れつつある今、さらなる一層の飛躍を目指そう。

おれは《超人》だ。

[ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ<1>』(集英社文庫ヘリテージシリーズ、丸谷才一・高松雄一・永川玲二訳)p60より引用]


2009年09月28日

_ [読書会] 第三回政治哲学読書会の予定

本日、第二回政治哲学読書会、テキスト:ハンナ・アーレント『人間の条件』はお疲れ様でした。 レジュメから大きく脱線しながらも現代社会の諸問題に対する複数性的(=パースペクティヴの複数化)な議論を大変楽しくできたかと思います。

その場である種消化し尽くした感が残るため、改めてここでテクストに残そうとも思わないのですが、参加された方でやる気のある方は、「大衆の啓蒙」のためにもお願いします(笑)

また、参加したかったのだけれど参加できなかった方のためにレジュメを公開します。

ハンナ・アーレント『人間の条件』を読む
― 複数性のために ―

このレジュメの公開というのは、「責任倫理」の意識を高める意味でも、モチベーションの向上、あるいは外的装置による内発性の発火材としても有効なので、基本的にすべてのレジュメは公開する方向でいます。

次回、第三回政治哲学読書会の予定について。
10月30日(金)18:45〜を予定しています。
テキスト:ホッブズ『リヴァイアサン』/ロック『統治論』

まだまだ2回目計3冊と始まったばかりですが、本読書会の試みも成功している中、次回は古典を振り返ることとします。 ホッブズ『リヴァイアサン』は岩波文庫では全4冊の大作で、主要な要素としては前2冊を読めば十分かもしれませんが、(一般的に)主要でない部分の重要性を理解している我々としては全4冊読めたらいいですね。 ロック『統治論』は第一篇と第二篇に跨る著作で、一般的に『統治論』と言えば第二篇を指し、第一篇が重要視されることはありませんが、同上、第一篇も含めて読むことができたらいいですね。現実的に本が手に入らない問題がありますが。

では、一月後に。頑張りましょう。 今回ご参加できなかった方も次回は参加できることを楽しみにしております。